1930年〜1950年頃、フランスの教会で実際に飾られていたと伝えられる木彫のマリア像です。
装飾品ではなく、祈りの場に置かれていた祭器的存在になります。
本作は、目白の古道具坂田にて取り扱われていた品で、約20年前に祖母がコレクターの方より譲り受けたものです。
坂田和實氏の審美眼の文脈に連なる一点です。
簡素な造形ながら、顔立ちや身体の量感には静かな緊張感があり、信仰の対象として長く人々に向き合ってきたことが感じられます。
彩色や装飾を排し、木そのものの表情と彫り跡を残した姿は、民藝やプリミティブアートとも通じる強さを持っています。
このマリア像が特別なのは、
“見せるため”ではなく、
祈りを受け止めるために在ったことです。
長い時間、
言葉にならない願いや沈黙を前にしながら、
ただ同じ場所に立ち続けてきた木の像。
その時間が、彫りの粗さや量感となって残っています。
信仰の道具であり、
同時に人の手が生んだ彫刻でもある。
その境界に立つ静かな存在です。
引越しに伴うコレクション整理のため、
大切にしてくださる方にお譲りできれば幸いです。
サイズ
縦:約38cm
横:約12cm
奥行:約7cm
※素人採寸のため多少の誤差はご容赦ください。
A wooden Virgin Mary figure from a French church, circa 1930–1950,
shaped not for display, but for prayer and quiet devotion.
An early 20th century French church sculpture,
bearing the silence of prayer and lived faith.